金額を大きく左右する
住宅を購入するという場合には、よほどの資産を持っている人でなければ「住宅ローン」というものを利用して購入することになります。
数千万円の買い物となることが多いため、一括で支払うことは難しいためです。
その為、住宅購入時には住宅のコストをカットすることだけではなく、どのような住宅ローンを利用するのか、ということも最終的に支払うことになる住宅金額を大きく左右するポイントとなります。
それでは、住宅ローンを選ぶという場合には、どのようなことに注意をするべきなのでしょうか。
住宅ローンにも様々な企業のものが存在していますが、特に注意して見ておくべきなのが「金利」の設定です。
金利率自体は、企業によってそこまで大きな違いがあるというわけではなく、その時々の経済状況に合わせて基本となる金利が変動しています。
しかし、「金利の設定方法」によって、今後支払うことになる金利に大きな違いが生じる事があります。
住宅ローンで採用される金利方式は、大きく分けて二つあります。
一つは「固定金利」と呼ばれるシステムです。
固定金利というのは、契約時の金利をその後の支払いの際の金利として固定するというものであり、住宅ローン契約後に経済状況が上下して世間の金利が変わったとしても、その当時の金利を維持して支払う事になる、というシステムです。
支払金額がほぼ変動することがない安定的な方式であるため、採用されることが多いのがこちらの金利方式と言えるでしょう。
もう一つは「変動金利」と呼ばれるシステムです。
こちらは支払いの際にその時の金利を採用するようにする、というシステムで、経済状況の上下によってその時の支払金額が変動するという仕組みを取っています。
基本的に経済状況が上向きの時には金利が高くなり、下向きの時には安くなる仕組みとなっているため、その点を見極めながら利用を検討する必要があります。
今後経済が上向くことが想定されるのであれば変動金利はメリットが少なく、逆に下向きになることが想定されるのであればメリットが大きい方式ということになります。
これについては、固定金利に関しても同様のことがいえます。
固定金利の場合には今後金利が上がる場合にメリットが大きく、下がる場合にはメリットが少ない形式です。
それでも自分の支払う金利が同じなら関係がないと思うかも知れませんが、実際懐に入る金額というのはその時々の経済状況によって上下することになるため、全く無関係であるわけではないためです。
最終的な返済金額にも大きく関わることになるポイントであるため、金利の設定をどのような方式で行うのかは慎重に検討する必要があります。
また、「固定金利」と「変動金利」はあくまでもベースとなっている金利設定方式であり、この他にも「初期固定」といったようなシステムが存在しています。
これは契約後一定期間については固定金利が採用され、その期間を脱した後には変動金利が採用されるようになる、という仕組みです。
返済開始の時には個人財政が不安定なことが多いため、最初から変動金利にすると不安定な要素を増やしてしまうということで採用されることがある金利設定方式となります。
また、最終的な支払金額を大きく上下させるポイントとして、もう一つ「頭金割合」があります。
頭金割合が大きいローンは利用開始のハードルが高い変わりに、その分の金額が元金から引かれることになるため掛かる最終的に支払わなければならない金利の金額が減ります。
逆に頭金割合が小さいローンは利用開始をしやすいものの、最終的に支払わなければならない金額は大きくなることになります。
情報の収集
それでは、実際に利用する住宅ローンを検討する場合、どのようにして情報収集を行うのが良いのでしょうか。
様々な方法で情報を集めて利用する住宅ローンの検討に用いることができますが、まず利用することができるのが「金融機関」です。
金融機関では住宅ローンに関する相談窓口のようなものを設けていることが多いため、ローンの利用に関してわからないことがある場合にはそういった窓口を利用して相談をしてみるのも良いでしょう。
ファイナンシャルプランナーなどの専門の相談窓口を利用する、というのも悪くありません。
また、住宅販売を行っている業者にもこういった相談を受けてくれる場合があります。
購入を検討している場合にはその業者で住宅ローンに関することも質問をしてみて、検討の材料とするのが良いでしょう。
さらに、現在であればインターネットを利用して情報収集を行うのも重要なポイントです。
誰でも簡単に幅広い情報を手に入れることができるようになった昨今ですから、こういったものも活かしながら考えるようにするのが良いでしょう。