稼ぎ過ぎると損をする!?税金の知識をつけて賢く働こう

稼ぎ過ぎると損をする!?税金の知識をつけて賢く働こう

103万円の壁

主婦が仕事をするという場合に、よく聞かれる言葉の一つとして「103万円の壁」というものがあるのをご存知でしょうか。
この103万円の壁というのは、年収が103万円を超えた場合には、それ以下の場合に比べて「損」をしてしまう場合がある、という意味の言葉です。
こういった制度があることによって主婦層の労働が阻害されているということで、今後こういった仕組みはなくなっていくことが検討されています。
さて、それではこの103万円の壁という現象が発生してしまう理由と、税金に合わせて上手く仕事をする方法について紹介します。

まず基本的な部分ですが、自分が「扶養者」であるという場合については、それほど税金と働き方の関係を気にする必要はありません。
日本では累進課税という制度が取られており、収入額に応じて税率が上がるようになっていますが、これは年収の中で累進のしきい値を超えている部分だけがその税率で計算されるという方式です。
例えば分かりやすくいうと、年収100万円の時に10パーセント、101万円以上の時に20パーセントの所得税が掛かるシステムとなっているとします。

この場合、100万円分だけ仕事をした人は10パーセントを引いた90万円が、110万円の仕事をした人は20パーセントを引いた88万円が収入になってしまう、と考えがちです。
しかし、実際には110万円の人も100万円の分までは10パーセントで計算されるため、100万円分の税金10万円(10パーセント)+残り10万円分の税金2万円(20パーセント)として計算されることになるため、合計した時の収入は98万円ということになり、損をするというわけではありません。

103万円の壁

しかし、被扶養者が仕事をして103万円以上の仕事をするという場合、かえってマイナスになってしてまうことがあります。
これは、103万円を超えると「扶養」から外れてしまうようになるためです。
会社によっては扶養を行っている人に対して「扶養手当」のようなものが支払われていることがあり、これがなくなってしまうことになるとマイナスになってしまう可能性がある、ということです。